タイトルからして物騒ですけど、ただの失敗談ですので、ご安心ください。笑
主に20代、保育士になりたての頃はわからないことだらけでした。
わからないことを先輩や上司に質問すればいいだけじゃないかって思うかもしれませんが、当時の私は「何がわからないのかわからないし、それを相手にどう伝えればいいのかもわからない」状態でした。ワタシ日本語、ワカラナイ。
なので、職場でもトイレ掃除とか簡単な仕事を任されてやってたんですけど、当時生意気だったので「もっと私はできるのに…」とか思いながら、仕事してました。
今回は当時の私が、どうしてこれをやらなきゃいけないの?と疑問に思ってたことや失敗したことをお伝えしようと思います。4月から保育士になる方に「こうやって失敗してるやつもいたんだな」とクスッと笑ってもらえたら本望です。
新卒保育士の時に疑問に思っていたこと
今思えば当たり前じゃん?って思うことも当時はわからないことだらけでした。
「もしかしてこういうこと考えてやっているのかな?」と気づいた部分も踏まえてお話するので、ぜひあなたも「なぜこれをするのか」について考えてみてください。
どうしてやっているのかわかるだけでも、行動に意義が生まれて、前向きに取り組めると思うので。
どうして年度初めに製作や壁面を作るの?
新卒時代に勤めていた保育園では、毎年年度初めに向けて大きな壁面を手作りしていました。
どうしてイチから自分たちで考えて作っていくのか、わかりませんでしたね…。これを真面目にやっている先生方には聞けませんでしたし、わからない自分が悪いんだろうなって思ってました。
今自分がクラス運営を任されたとしたら、こう考えます。
「新しくやってくる子どもやお父さんお母さんに、クラスを少しでも安心できる環境だとわかってもらえるように、みんなが好きそうな壁面を用意しておこう」
こんな気持ちで先生方は残業も惜しまず用意してくれてたのかなと思います。
あとは、4月から泣いてしまう子が少しでも気がまぎれるように、壁面や製作を通して「〇〇がいるよ、かわいいね」「これなにかな?」「ここは安心できる場所だよ、大丈夫だよ」と子どもが安心できるよう、コミュニケーションのきっかけにしているかもしれません。
もちろんほかにもクラス運営の準備があるので、壁面や製作ばかりに時間を使うわけにはいきませんから、出来合いのものや以前使っていた製作を使いまわして、時間を節約している先生もいますし、それもアリだと私は思ってます。
「こうしなければ」とこだわりすぎず、クラス運営をする先生方と相談しながら、工夫して用意すればいいのではないかなと。
なぜ月齢別で行動をわけるの?
これは0歳児のクラス運営していた時の話です。私は当時月齢が小さい(4ヶ月〜7ヶ月)の子どもを担当していて、月齢が高い子(8ヶ月~1歳)に比べたら基本部屋で過ごすことがほとんどでした。
毎日部屋で遊ぶと正直つまらなくて…「なんでずっと部屋にいるの?」「どうして散歩や園庭に行けないの?」と不思議でした。
今なら4ヶ月と1歳の生活リズムは違うから、保育園での過ごし方も変わってくるとわかるので、そりゃそうだよなって思います。
散歩行ってる時にミルク飲めませんし、体力もないから長時間外に出れば体調を崩しかねません。
何年も保育園で働いている先生からすれば、当たり前ということも、保育士なりたての時は、ぜんぜんわかっていませんでした。
年度末の振り返りはなぜするの?
当時働いていた保育園では、年度末の振り返りをクラスで出し合って会議で発表していました。
会議の目的や振り返りがなぜ必要なのかもわかっていなかったので、個人の振り返りではネガティブなことばかり発表したんです。「〇〇をやってみたけどうまくいかなかった」というような。
けど、先輩方や上司からは「クラス運営楽しくなかった?」と尋ねられました。確かに「楽しい」と感じる場面はたくさんあったけど、それを発表していいと思っていなかったのです。
当時の私にとって振り返りの目的は「自分の至らなかった点」であり「子どもにどうかかわり、どのように育っていったのか」というのは頭にありませんでした。
今の私が考える年度末の振り返りの目的とは「年度初めに決めた目標をどのように子どもに働きかけ、一年通してどのくらい変化したのか、課題はあるのかを確認し、次年度につなげていく」ではないかと。もちろんほかの要素もあるかと思いますが。
年度初めに決めた目標は必ず達成しなければならない、というわけではなく「こういうことができるようにクラス全体で意識して関わっていき、結果どうなったのか」を発信する場なのではないのかなと。
もちろん発表すれば、先輩方から指摘や評価をいただきますから、真摯に受け止めて次の保育に活かしていけばいいだけです。
言われたとおりにできなかったからと言って、「良い・悪い」ではないので。
保育士さんは自責思考の方が多い印象なので、ここを意識していかないと自家中毒でつぶれてしまう可能性もあるので、あまり自分を追い詰めないとらえ方をしましょうね。
会議の目的は保育園やクラスによって変わってくるので、その都度確認するしか解決策ないのかなと思います。
さりげなく上司や先輩に「今回の会議って〇〇について考えるのが目的ですか?」と聞けば、教えてくれると思います。
会議の目的がわかれば意見を聞かれた時も言いやすいでしょう。
新卒保育士時代に失敗したこと
今なら「当たり前でしょ」といわれるようなことでさえ、新卒の私には難しく、困難でした。
くじけそうな時に「こんなやつも保育士頑張れていたんだな、私ももう少しやってみようかな」と思ってもらえれば幸いです。
わからないことを確認せずに「わかりました!」と即答
保護者や先生方から確認されたり頼まれたりしたことを出来る・出来ないがわからない上に、それを人に相談しないまま、「わかりました!」と快諾して、後から報告していました。
報告した時に初めて「それ出来ないよ」と言われて、後から謝罪するというのを繰り返してました。
相手からすれば「わかりました」と言われているので、出来るんだなと思っていますから、後から「やっぱりできない」と言われたら怒りますよね…。
今では出来る出来ないを即答せずに「確認して折り返しますね」と伝えるように心がけています。
恥ずかしくてできないって言えなかった
新卒の時に働いていた保育園ではピアノに力を入れていたので、おのずとピアノもうまくならないといけませんでしたが、当時の私はピアノ下手くそなのにプライドばかり高くて「できません」って言えませんでした。
子どもたちの前で発表すれば音がずれるし、どこのフレーズ引いていたのかわからなくなるしで、散々でした。「もっと練習しておきます、すいません」と言えればよかったのに恥ずかしくて言えなかったのを覚えています。
今はピアノを弾く場面はほとんどありませんが、それでも苦手なものはあるので「これ苦手なんだよね、教えてくれる?」と人に言うようにしています。(英語とか製作とか)
相手も苦手だと言われたら無理にさせようとしませんし、子どもだと「わたしできるよ!」と自信満々に教えてくれるので、とても助かっています。
残業を無駄だととらえていた
10年くらい前だと残業して製作物を用意したり研修に参加したりするのが当たり前でした。残業代が出ればいいのですが、だいたいは出ていなかったのもあって「お金もらえないのにどうして残業しなくちゃいけないの?」と不思議でしたし、できればやりたくない!と考えていました。
社会に出て働くようになってから気づくのですが、勉強する時間って自分で生み出さないといけないんですよね。
勤務中に勉強はほぼできませんから、学びたい研修があれば自分で応募して、勤務外の時間を使って受けるというのが当たり前にだったのかなと思います。
もちろん残業代が出ないことはよくないし、出た方がいいに決まっていますが、保育業界人が少ないのも相まって、勤務中に製作物を用意したり研修したりするのがかなりレアだったのかなと。
今は割と必要な残業ならある程度仕方ないなと思いますし、保育業界も10年で少しずつ改善されてきていて残業代出ないというのは少なくなってきているんじゃないかなという印象です。
まとめ:今はこう思って関わっています
当時保育園で働いていた時にはどうしてこんなことをしているんだろう?もっと効率よくやったらいいのに、と思うことが多々ありましたが、新卒時代の数々の疑問や失敗を経て、今は先生方の思いが少しずつ分かるようになってきましたし、効率よくやろうとは思わなくなりました。
10年かけて自分の中にある疑問と向き合い、「こうしなければ」「こうであるべき」を手放せた今では、子どもと向き合うためには時間をかけて丁寧に関わっていくのが大切なのかなと考えて行動しています。
しかし、保育現場で子ども一人ひとりに時間をかけて丁寧に関わるというのは、正直難しいのが現状です。
すべての子どもの関わりに時間をかけるのはほぼできないと思うので、そこは無理しなくてもいいと思っています。
一人ひとりの課題に合わせて「この場面ではこう接してみよう」とポイントを押さえておくだけでもいいと思いますし、個別に対応するのか、クラスで相談しながら担任全体で対応するのかは、出来る範囲で、やりやすい方法でいいかなと。
保育園では他にもやることたくさんあるので、自分に合った方法で子どもと関わっていくのがいいかと思います。
この記事が少しでも役に立てたら何よりです。